ぢつは、すごく大へこみ中なのです・・・・(T_T)とことん、自分のバカさつーかドジ加減に呆れてしまってます・・・はぁ。こゆときに近くで叱咤激励してくれる人がいないってのはツライっすね・・・・
ってなわけで、現実逃避すべく、この映画
「ヴィラ・ドレイク」を見てきました、ということで・・・・
現在、東京では
銀座テアトル・シネマでしかやってないのだけど、毎回整理券配布状態で、どの回も満員御礼。・・・・すご。
おかげでアタシは今日、見事に予定が激変してしまいましたが(苦笑
1950年のロンドンが舞台。平凡だけど、愛する夫と子供たち、かけがえのない家族をなによりも大切にし、毎日を精一杯生きているドレイク一家の主婦ヴェラ。彼女は常に誰に対しても優しく人間であった。
そんな彼女には、ある秘密があった。それは家族にも言えないことだけど、ヴィラにとっては、まさに善意からの行動だった。が、実は当時のロンドンではまさにタブーとされていたことでもあった。
しかし、愛娘の婚約が決まり、幸せと思われていたこの一家に悲劇が・・・・・
そう、ヴィラが行なっていたのはいわゆる、堕胎治療。1950年のロンドンの法律では、違法だったらしい。それだけに内容もやや重いのかな・・?とも思ったのだけど、実際に見てみると、この主人公であるヴェラと彼女が愛する家族との絆の物語といった印象。
ヴィラは、タブーと知りながら、望まない妊娠をしてしまった彼女たちを助けたいという一心で、行っていたわけで、その点では理解できる、凄く。
自分よりも他人が幸せになればいい・・・という気持ちはある意味、多かれ少なかれ誰にでも持っているものだと思うから。おまけに彼女はこの行為をすることで発生するであろう、金銭を一銭も受け取ってないのだ。
この映画のセリフで、「悪か善の2つしかない。若いころはそういうものだ」というのがあるんだけど、
善人であるヴィラがやったことは、実は悪だったわけで。
おそらくこの映画のポイントであろうところの、”善と悪”という部分を、家族は愛を持って全て”赦す”ことがこの映画が伝えたいメッセージだという氣がするのだが。
もしくは、血のつながりがなくても、愛を持つことで”赦す”ことができる・・・ということなのか・・・
ただ、彼女がタブーを犯してまで、このような行為に出てしまったその背景は一体どこにあったのだろうか・・・・
その点の描写がもっと描かれていれば、もっとよかったかもしれない。
とはいえ、セリフの中でヴェラの夫スタンがヴェラのことを「Heart of Gold」だったか、「Diamond」と例えるほどの、物凄く心の優しい彼女の、それまでの何もかも包み込んでしまう、温和で暖かい笑顔から、後半部分のハイライトである警察が家に上がりこみ、尋問される・・・という流れの中で見せる心の動きが、実に印象的。
このあたりはもう、ヴェラ役のヴェライメルダ・スタウントの演技力によるものだと思う。
ん・・・もうぐいぐい引き込まれたもの、とにかく、物凄いリアリティを感じた。
この映画って、アカデミー賞主要3部門にノミネートされたばかりでなく、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞、最優秀女優賞を受賞したそうだけど、やはりこの後半部分によるものが大きいな、うん、間違いないでしょう。
人を愛を持って赦すこと・・・・なかなかできることではないけれど、でも、ホントにその人を愛していれば、可能なんだよ、やはり。・・・・あたしはそう信じてる。