最近は、やはり見たい映画はひとりでも行ったれ!の気持ちがとてもとても強く、例によって、これもそう。行く人がいないからって、観るのを諦めることほどバカバカしいことはないから。
というわけで、今日はこれを。
バタフライ・エフェクト
エヴァン(アシュトン・カッチャー) はごく普通の少年。父親はおらず、母親と2人暮し。しかし、時々、記憶を喪失”ブラックアウト”してしまっていた。ある日、担任の先生より彼の書いた絵について、指摘を受けたのがきっかけで、母アンドレア(メローラ・ウォルターズ)は、エヴァンの脳波を精神科の医師に検査してもらうが、何も奇妙な点は見出せずにいた。 精神科医には治療のため、毎日の出来事を日記につけるように勧められる。
エヴァンには、幼馴染みのケイリー(エイミー・ スマート)、彼女の兄トミー、そして太ったレニーという幼い頃から共に遊ぶ仲間がおり、大きくなってもその関係は続いていたが、ある時、トミーが言い出した 「いたずら」によって唐突に終わりを告げる。結局、 エヴァンはその事件が元で街を去ることになり、 ケイリーとは"君を迎えに来る"と紙に書いて意思表明することしかできないまま別れることに。
時は流れ、 エヴァンは心理学を勉強する大学生となっていた。今では"ブラックアウト"が起きることもなく、平穏な日々を過すが、しかし、 幼い頃の日記を見つけたことで状況は一変。
思いがけず少年時代の空白の記憶の一端に触れた瞬間に、エヴァンは当時に逆戻りして少年時代の封じられていた出来事を追体験する。そこで、彼は失われた記憶と異常体験の関係を確かめようと、再びあの頃の仲間たちを訪ねたのだが・・・・そして、”彼が"迎えに来なかった"ためにケイリーも・・・そこで、約束を果たすために、ある決意をするが、それがさらなる大きな状況を呼ぶことに・・・・
物凄い集中力を要したな、この映画に関しては。
個人的には、過去を追体験・・・まぁ、催眠という方法が取られるとはいえ、ココロの闇を見ていくという作業は、ヒプノセラピーなんかでも共通する部分だし、そういう見地で観ていたので、理解はできたんだけど。
確かにこの主人公は、相当なトラウマというか・・・・闇を持っているのは分かる。
性的なトラウマもあるし、そのいたずらによって受けてしまった・・・・精神的なショックもある。
しかし、ノートを何度も見返して、その度に、過去の状況がゴロゴロ変わっていくってのがね。
やはりこの映画のポイントかなぁ、うん、これは大きいかも。
戻るたびに苦悩しまくるとはいえ・・・・相当、タイム・パラドックスしまくり(笑)
それにしても父親譲りの特異な能力をフル稼働して、何度でも過去を塗り替えてしまう才能はマジでうらやましいぞ。でもって、あんなに何度も過去のストーリーがあって、最後でキレイにまとまるのはなかなか、お見事ではある。
一歩間違ったら凄く散漫な内容になってた。そのくらい、このテの内容は奥が深い、と。
でも、気になった点がひとつ。
ケイリーに対して思いがあるから、あーゆー行動を取ったのは分かるのだけど、もう一歩深く踏み込みができてたら、もっと良かったかもしれない。
性的なトラウマだとか、いたずらによって、失われた記憶を取り戻そうとする過程ばかりがやたら目について、何度も過去に戻ってまで、ケイリーを愛する気持ちの部分というかね。
・・・・その辺の描写ができてれば、ラストはもっと切なく思えただろうけど。
・・・・個人的なアレだけど、最後にノートを燃やしてしまうシーンが印象的だった。
やはり過去だけに捉われてはいけないんだな、というより、ここでいう人生そのものが、カオス理論に基づいているから、この映画を面白くさせてるのだろう。
初期条件のわずかな違いで、結果に大きな差がでる・・・・か。うん、確かにそうかもしれない。